看護師の毛利です。これまでの日記に登場してきたメンバーに比べると「誰？？？」と思った方が多いのではないでしょうか。私のことがわかった方は、かなりの元ちゃんハウス通です！
元ちゃんハウスを創設した西村元一先生とは、金沢赤十字病院で一緒に働いていました…と言いたいところですが、元一先生は消化器外科、私は内科で働いていたので、直接一緒に働いていたわけではないのです。そんな私がなぜ元ちゃんハウスにいるのかというと、そのきっかけは『おいしいもの』でした。
十数年前、金沢赤十字病院に勤務していた私は、大好きな先輩看護師さんたちとしゃべるために（もちろん、勤務中ではなく時間外です！）消化器病センターによく顔を出していました。先輩と話すことのほかに、実は別の楽しみがありました。それは、消化器病センターの休憩室にある全国各地のおいしいお菓子。元一先生の出張のお土産です。気さくな元一先生は、他部署の看護師の私に「食べていけば～」とお土産のお菓子をくれ、「フェイスブック（当時、流行り始め）知っとる？」「これからは在宅医療や地域医療の時代やよ！」と話をしてくれました。「へぇ、そうなんですか～。（もぐもぐ）」とお菓子を食べながら聞いていましたが、今から思えばあのときに何かしら取り組んでいたら、時代の先を行く看護師になっていたかもしれません。
私が退職したあと、先生に胃がんが見つかり元ちゃんハウスを創ろうとしていることを知り、できることがあれば…とお手伝いを始めて、仕事の都合で離れた時期もありましたが、復帰して現在に至ります。理事長をはじめ、元ちゃんハウスのメンバーはみんなおいしいものが好きですが、振り返ると、最初からおいしいものに導かれていました。
元ちゃんハウスでは、元一先生と奥さんの現理事長が、お互いのことを「お父さん」「お母さん」と呼んでいて、病院で見ていた姿とは別の「医師として」ではない、元一先生が新鮮でした。
さて、元ちゃんハウスでは４月からいくつかの新たなプログラムを始めました。先日、初回の『ヨガ』を行いました。自分のペースでゆったりとできるヨガです。このときのテーマは『骨盤』。自分のペースでできるので、疲れたら休んだり、できる範囲でポーズをとったりしました。ヨガのあと、同じがんの経験者の方々と元ちゃんハウスのピアサポーターが自然に集まり、できたポーズや無理をしなかったポーズについて、治療後の体の変化のことを合わせてお話をしていました。心身ともにがん患者さんたちが参加しやすいヨガです。次回のヨガは、６月１３日（火）１１：００～行います。
それから、『元ちゃん倶楽部』も再開しました。『元ちゃん倶楽部』は、利用者のみなさんの趣味や特技を持ち寄って、楽しい時間を過ごすプログラムです。この日は、『貝合せ』と『元ちゃんバンド』が始動しました！『貝合せ』は、対になる貝殻を合わせる伝統的な遊びですが、元ちゃん倶楽部では、貝殻の内側に絵を描くところから取り組みます。この日は、貝殻の薄皮を黙々と削ったり、手を動かしながらおしゃべりしたり、楽しい時間でした。
『元ちゃんバンド』はギターとウクレレのおじさまバンドです。音がなかなか聞こえてこないなーと思っていたら、真面目な元副理事長の綿谷（ギター担当）が、ミーティングから始めていました！次回の元ちゃん倶楽部は、５月１６日（火）１３：００～です。
プログラムへの参加は、こちらhttps://genchanhouse.com/evententry/か、お電話076-232-5566で予約をお願いいたします。とは言え、当日参加も可能なことが多いので、直前でもお気軽にお問い合わせください。
長くなって、すみません、もう一つ…！がんとむきあう会は、金沢市から小児慢性特定疾病児童等自立支援事業を受託していて、個別相談や講演会を行っています。今、講演会のテーマを考えているのですが、「こんなテーマの講演だったら聞きたいな。」ということがあれば、教えていただけるとうれしいです。（他力本願ですみません！）対象は、金沢市在住で慢性的な疾病にかかり長期の療養が必要なお子さまと家族です。
理事長から始まったこの日記、私で一巡となります。この日記は、たまーに別のメンバーも担当する予定です！次回は理事長に戻ります。予想以上に多くの方に読んでいただいていて、メールで感想をいただいたりホームページにコメントをいただいたりしています。私は、メールマガジンとは一方的にこちらから送るだけのものと思い込んでいましたが、元ちゃんハウスを応援してくださっている方々との温かいつながりを実感する機会となり、とってもうれしいです。これからも楽しく読んでいただけるとうれしいです。
（2023年4月27日）
元ちゃんハウス 看護師
毛利葉月
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