患者さんとこたつでまったり

元ちゃんの窓

お仕事の合間をぬって、ひと月に1回ほどの頻度で元ちゃんハウスに来てくれる方がいます。最初は病気になった事が辛くて、元ちゃんハウスにも緊張しつつ頑張って来てくれた方です。エレベーターの中で、「やっと来れた・・・」と涙ぐむ場面もありました。最初はゆっくり時間をかけてお話を聞かせてもらいました。それからは少しづづ慣れてきたこともあり、そして会話も弾み、病院で嫌な事があった時も話してもらったり、趣味の話を聞いたり・・・。お仕事に向き合う態度も少しづづ変わってきました。今日は「こたつでまったりしたい!と」おっしゃいました。つらい時は周りが見えなかったと・・。元ちゃんハウスの庭も窓からの景色も目に入らなかったと・・。今日はとても明るい表情でした。「何かわからないけれど、今まで何か憑りついていたものがふっと取れたような感じ!」と話してくれました。昨年は年賀状を見て、元気?とか会いましょう!とかいう言葉にも落ち込むことが多かったが、今年は違って、会いたいなとか、他の人の事を考え心配も出来たとのこと。本人も理由はわからないとおっしゃいますが、ご本人が丁寧にきちんと自分の気持ちに向き合って、一生懸命考えて、大切に時間を過ごしてきたからだと思います。病気になったことや、今でも続く術後の副反応は変わらないけれど、病気になったから他の人の悼みもわかるようになったし、がんになったから元ちゃんハウスに来れて私達と出会えたとも言ってくれました。一歩前に進める力を取り戻されたんだと思います。頑張ってパワーを充電されたんだと思います。ご自分の気持ちを分析して教えてくれるので私もとても勉強になりました。そしてこんな素敵なメッセージを私だけ聞くのでは勿体ないのでお願いして、これから元ちゃんハウスに来る方へのメッセージをもらいました。「辛い気持ちの時はずっとつらいまま・・この先暗いままだ・・と思うけれど、自分の気持ちを大切にして過ごして、沈んだままでも、とにかく元ちゃんハウスに時々通って・・話して、そうしていると時薬?かどうかわからないけれど自分のように、いつかは、ふっと何かがとれたように楽になれます。私もそうだったから、みんなもそうだと信じて待てるようになります」と。患者さんの言葉は力があります。私もその方の変化を傍で見れてうれしいです。活動の力になります。患者さん達はずっと我慢しているし頑張っています。私達は代われないし楽にしてあげる事も出来ないですが、一緒に時を過ごす、気に掛けながらともに居ることで少しでも力になりたいと思います。沢山の事を教えてもらったお返しを次につなげていきたいです。

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