このたびの千葉県を中心とした豪雨により、被害に遭われた皆さまに心よりお見舞い申し上げます。一日も早く、穏やかな日常が戻りますようお祈りいたします。
今年のお盆は、亡くなった義父の新盆でした。
家族で長野へ帰省しましたが、今年の長野は久しぶりに涼しく、金沢の暑さとはまったく違いました。日中も冷房をつける必要がないほどで、朝晩には少し肌寒さを感じるくらい。窓から入ってくる自然の風に、ほっとひと息つくことができました。
長野のお盆には、地域ならではのさまざまな風習があります。以前にも、その様子をブログに書いています。興味のある方は、こちらもぜひご覧ください。
そして今回、ずっと気になっていた梅仕事も、ようやく行うことができました。
一昨年、長野の庭で採れた梅を、義父が梅酢に漬けてくれていました。その梅を、ようやく竹ざるに広げて干すことができました。ただ、竹ざるが一つしか見つからなかったため、今回は漬けてあった梅の一部だけ。夏の日差しを受け、ざるの上に並ぶ梅を眺めながら、義父が元気だった頃の姿を思い出しました。
この梅は、義父が残してくれた最後の手仕事です。
義父の漬け方は、私の方法とは少し違います。義父は、梅と赤しそを一緒に混ぜて漬けていました。一方、私は梅と赤しそを分けて漬けます。というのも、私の場合は梅干しを作ること以上に、干した赤しそから「しその粉」を作ることを楽しみにしているからです。また梅酢に新ショウガをつけて自家製紅ショウガも一緒に作ります。
同じ梅仕事でも、作る人によって方法や大切にするものが違います。義父の梅には赤しそがしっかりと絡み、私が作るものとはまた違った、味わいのある仕上がりになりそうです。
一粒一粒の梅をざるに並べながら、「こんなふうに漬けていたんだな」と、義父の手仕事をあらためて感じました。言葉として残っていなくても、手を動かして作ったものには、その人らしさや暮らしの記憶が残るものです。

新盆の夏に干した、義父の梅。
食べるときには、きっとその味とともに、長野の涼しい風や義父の姿も思い出すことでしょう。少し寂しく、そしてありがたい、今年のお盆の梅仕事となりました。
最後に9月の料理教室のお知らせです。9月は日々の食材を上手に使いながら、自然と備蓄ができる「ローリングストック」。家庭にある食材をムダなく活用しながら、簡単でおいしい防災メニューづくりです。
(2026年8月20日)

元ちゃんハウス 管理栄養士
櫻井千佳



