理事長の〝ちゃべちゃべ〟 日記  〜その15〜

元ちゃんハウス日記
記念日反応もへっちゃらです!

あっという間に6月になってしまいました。
コロナの影響が無くなったからなのか、私達の活動が周知されてきたからなのか、今年度はたくさんの方が元ちゃんハウスに来てくださっています。毎日のご相談に加え、見学の方やようこそカレッジのプログラムの参加、患者会やふらりと立ち寄った・・など理由は様々ですが、4月は148名、5月は136名の方が足を運んで下さいました。
長いゴールデンウィークのお休みもありましたのにこの数字でした。このままでいくと今年は開館当時の2000人越えに近づくかもしれません。時にはバタバタと忙しく、うれしい悲鳴ですが、でも、足を運んでくださる方のニーズをきちんと受け取り、おひとりおひとり、誠実に真摯に対応することを忘れてはいけないと改めて振り返っています。

この1週間は私にとって複雑な感情の日々でした。5月29日は私の65歳の誕生日。いよいよ、高齢者の仲間入りです(-_-;)。翌日には早速、介護保険証が届きました。これからは、今まで以上に無理がきかず、きちんと体を鍛えてメンテナンスをしないと後々、つけが回ってくるのだと実感します。

誕生日は元ちゃんハウスに出務の日でした。朝、開館の準備でバタバタしているとメンバーがサプライズでケーキを用意してくれていました。私がずっと玄関にいるものだから、ろうそくを点ける場所が無かったと、なんと駐車場でセットして「ハッピバースデイトゥユー♪」と届けてくれました(笑) 本当にびっくり、サプライズでした。
みんなで食べるケーキは格別の味でした。

そしてメンバー最年長の綿谷さんからはお花をいただきました。夫からもお花は貰ったことが無かったのに・・(笑) 

また、元ちゃんハウスの理事長になってから始めたFacebookでも200人を超える方々からお祝いの言葉をいただき、びっくりです!。うれしくて、有難すぎて、お一人お一人の顔をおもい浮かべながらお返事させていただきました。

そして2日後の31日が夫の命日です。今年は7回目の命日でした。誕生日と命日が近いのでお祝いとお悔やみの言葉で戸惑わせてしまう事も多く申し訳なく思っています。
7年前、「まさか、私の誕生日に逝かないでね💦」との夫への最後の願いはちゃんと聞いてくれたのでした。

“記念日反応”と言う言葉があります。それは、

大切な人が亡くなった後、故人を想起させる「特別な日」の前後に心身の不調を訴える反応

のことです。この反応は命日やクリスマス・正月・連休・誕生日・父の日、母の日、結婚記念日といったタイミングに起こりやすいと言われます。そして、これらは必ずしも病的なものではなく、グリーフを抱えている多くの方にとって正常な反応で、死別からある程度時間が経っていても起こり得るそうです。
私自身はそんなに大きな感情の変化は無いのですが、やはり何年たっても心はざわざわします。そしてそんなざわざわした気持ちがあっても、「仕方ないわ!夫も私に笑っていて欲しいはず!」とあっけらかんと過ごせるのは一人では無いからです。祝ってくれる仲間がいるから、応援してくださるたくさんの方がいるからです。亡くしたものは大きいけれど、でもそれを補える幸せをいただいていると思えるからです。皆さま、本当にありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします。

(2024年6月6日)

元ちゃんハウス西村詠子理事長

元ちゃんハウス 理事長
西村詠子

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