理事長から、ことあるごとに「元ちゃんハウスのスタッフで一番若い!」と言われます。確かに元ちゃんハウスのスタッフの中では若いけど…でも世間的には?…理事長から言われるたびに「えぇ、いやぁ、あはは…。」とお茶を濁しています。何歳なのかというと、数年前に40歳になりました。私が20歳のときに生まれた子供が、今年成人式!というやつです。私には、40歳になったらやろうと決めていたことが二つありました。その一つは「マンモグラフィ検査を受けること」です。ちなみに、もう一つのことは「韓流ドラマを見ること」でした(これは『梨泰院クラス』を見ただけで、満足してあっさり終わってしまったのでした…)。
というわけで今回は、私が初めてマンモグラフィ検査を受けたときのお話をします。元ちゃんハウスでがんの患者さんやご家族のお話を伺っていると、検診について「受けておけばよかった…」「受けておいてよかった…」「受けていたのに…」いろいろな状況やお気持ちを伺います。もし、今、検診について聞くことや考えることが辛いお気持ちでしたら、どうぞ読み飛ばしてください。
当時の勤務先では「節目年齢」の職員は無料で人間ドックを受けることができたので、ありがたく利用し、他のがん検診とともに乳がん検診としてマンモグラフィ検査を受けました。
マンモグラフィ検査とは、乳房専用のレントゲン検査です。乳房を板で挟んで広げて撮影します。『乳房を板で挟んで…』患者さんからも「痛かった。」と聞くことが多かったので、さてどんなものかな、と、のん気に当日を迎えました。
マンモグラフィ検査を受けた感想は、正直に言うと、痛かったです…。乳房が痛いのは想定内だったのですが、想定外に痛かったのが『脇』でした。
まず撮影の前に、担当の技師さんから、アルコール綿で乳房と脇を消毒するように言われました。「乳房はわかるけど、なんで脇も消毒するんだろう?」ここで初めて、私はマンモグラフィの実際を知らない!ということにやっと気が付きました。マンモグラフィ検査は緊急で行われることがほとんどない検査なので、看護師として検査に付き添ったり介助をしたりした経験がなく、ぼんやりとしたイメージしか持っていなかったのです(イラストのようなイメージ)。
イラストだと両腕を『気をつけ』の姿勢でおろしているように見えますが、実際は、片腕を挙げて奥にある手すりを持つので、脇に台が当たって痛かったのです。
乳房も痛いのでダブルの痛みに冷や汗をかきながら我慢し続けました。何度も「痛い」と書いてしまったので、「マンモグラフィ受けようと思っていたけどやめておこうかな。」と思った方もいるかもしれませんが、もう少しお付き合いください。なるべく痛みが少なくマンモグラフィを受けるには①検査日を選べる場合は、乳房の張りが強い月経前は避けたほうがいいです。それから、技師さんに聞くところによると②「あまりに痛かったら技師に声をかけたほうがいい。」とのことでした。様子を見ながらポジションをとったり、撮影をしてくれるそうです。日頃、「我慢をしないで医療者に伝えて。」とよく言っているのに、いざとなるとすごく我慢してしまう…ということも実感しました。マンモグラフィ検査の実際は、医療機関のYouTubeチャンネルでも見ることができるので、受けてみようかなと思った方はあらかじめ見ておくとイメージしやすいと思います。
(2023年6月22日)
元ちゃんハウス 看護師
毛利葉月
コメント