世界の味を求めて
2005年に開催された愛知万博(愛・地球博)。
当時、私は世界の食文化に興味があり、まだ独身だったことも手伝って、年間パスポートを購入。金沢から愛知まで何度も足を運んでいました。

目的は、パビリオン巡りよりも「万博グルメ」。
今ほど「食」を目当てに来場する人は多くなく、混雑を避ければさまざまな国の料理を楽しむことができました。多彩な味との出会いは、今でも忘れられません。


20年ぶりの万博へ
あれから20年。
2025年、日本国際博覧会(大阪・関西万博)が開催されています。事前の評判はいろいろありましたが、やっぱり「万博」と聞くと心が踊ります。
私には万博にちょっとした縁が。1970年の大阪万博の時、私は母のお腹の中にいて行けなかったという話を子どもの頃から聞かされてきました。
そんなこともあって、今回の万博には両親も誘い、家族で急遽行くことに。
パビリオン予約の苦労
急に行くことを決めたため、WEB予約はなかなかの難関。1週間前の抽選には1時間待っても接続できず…。
3日前の予約でようやく「PASONA NATUREVERSE」のチケットを確保。子どもが一番楽しみにしていたパビリオンだったので、大喜びでした。
当日予約でゲットした落合陽一さんのヌルヌルが私は一番印象的に残りました!
目指していたのは「サウジアラビア館」
私が一番楽しみにしていたのは、サウジアラビア館での食体験。
サウジアラビアと日本は今年で国交樹立70周年。観光ビザの解禁以降、ますます身近な存在に。
最近、シルクロードの旅行で食べた羊肉がとても美味しく、苦手意識がすっかりなくなった私は、ぜひサウジアラビアの羊肉料理に挑戦したいと思っていました。
しかし…まさかの11時オープン。朝一番に行っても間に合わず、今回は泣く泣く断念。
世界の味を楽しむ
それでもせっかくの万博、いろいろな国の味を楽しもうと、テイクアウト可能だったガンビア館とポーランド館の料理を選びました。
驚いたのは料理の値段が以前よりかなり高くなっていたこと。でも、楽しみだったので納得の上で購入。
ガンビア館:スパイシーな炊き込みご飯「ベナチン」
ガンビアは西アフリカに位置し、セネガルに囲まれた小さな国。主食は日本と同じ「お米」で、なんと1人あたりの年間消費量は日本の1.5倍とか。
今回いただいたのは「ベナチン」。スパイシーなトマトソースで肉や魚を炊き込んだご飯で、私が食べたものは鶏肉入り。
「ベナ」は「1つ」、「チン」は「鍋」という意味で、まさに一鍋料理。とても口に合い、美味しくいただきました。

ポーランド館:ピエロギと東欧料理
ポーランド館では、セットメニューを注文。ベジタリアンもあり、私はベジタリアンを選択しました。
・スープ
・ピエロギ(ポーランド風の餃子)
・キャベツの煮込み料理
・パンとサワークリーム
・デザート(素朴なケーキに粉砂糖)

まずは人参のスープのようでしたがトマトの酸味が効いていてさっぱり。
次にピエロギ。日本でいう水餃子のような料理で、ニンジンなどのトッピングと一緒に食べると美味しさ倍増。
キャベツの煮込みは味付けがしっかりしていて、ご飯が欲しくなる味。パンとサワークリームの組み合わせは東欧らしい一品でした。
最後のデザートは、素朴ながら優しい味わいで、食事の締めにぴったり。
万博はやっぱり楽しい
久しぶりの万博。食を通じて世界を感じられるのが、やっぱり楽しい。
次回はもっと早めに計画を立てて、リベンジでサウジアラビア館の料理を楽しみたいと思います。(やはりまた行く気満々、仕事の際にでも行きたいですが、気合が必要です)
皆さんもぜひ、万博で世界の味に出会ってみてください!
(2025年6月19日)

元ちゃんハウス 管理栄養士
櫻井千佳