3月10日(日) 観光客でにぎわう金沢駅近くのホテルで、金沢医科大による前立腺がんと肺がんの診断や治療についての講演会があり、理事長と任田管理栄養士と連れ立って出かけました。元ちゃんハウスの紹介リーフレットを置かせてもらい、私たちの学びになればという目的でしたが、高齢になることや男性に多いがんだからでしょうが、数組のご夫婦の他には、聴講者のほとんどが高齢と思しき男性でした。質問も活発にされていたのでその真剣さにも驚きました。
医科大泌尿器科 井口先生がおっしゃるには、
血液検査で早期の前立腺がんの可能性を調べPSA値で表しますが、その値は目安であることを前提に、値だけを見て自己判断するのは難しそうです。
以前、金沢赤十字病院でがんサロン開催中に80代男性から、
「前立腺がんステージ4だと言われてから、ワシは9年生きとる。死ぬ覚悟はできているが、いつ死ぬんやろう?」
と質問されました。その男性は、違う持病の方が深刻だったので、がんでは亡くならない様相でしたが、それよりも、どこにも相談できずに悶々とされていたらしく、もっと早くに話せる場所があったならその9年をもっと穏やかに過ごせていたかもしれない…と切なく思ったことを覚えています。
続けて、呼吸器外科 浦本先生から肺がんの診断方法や治療法の講演だったのですが、途中1枚のスライドを見て、後のことは吹っ飛んでしまいました。
というのも、病院にかかるときの注意事項が奮っていて、
こんな感じのスライドでした↓
「病院へ来るときは少しの準備を!」
1.補聴器を忘れずに
(以下はうろ覚えです)
2.友人でもよいので一緒に聞きましょう…
3.質問はメモして…
︙
2.以下は、よく聞くと思うのですが、
「補聴器を忘れずに」は初めてお聞きし、先生方が日頃気になっている、または困っていることをおっしゃったと思うので、聞き取れなくて残念な方が多いのだろうと想像しました。
元ちゃんハウスの利用者さんも高齢の方が多いです。ニコニコされていても、もしかすると聞き取れていないこともあるのかもしれないと気づかされました。大切なことは、大きくきちんと伝えたいと思いました。そう書いている私自身、近いうちに補聴器が必要になるかもしれません。聞こえてなさそうと気づかれた方は是非、「補聴器忘れてない?」と声掛けをお願いしておきます。
この原稿は、3月11日金沢発サンダーバードの中で書きました。「金沢発サンダーバード」は3月16日の北陸新幹線延伸でなくなるし、3月11日はご存じの通り、東日本大震災の日でした。その日のことを書いていたのですが、前立腺がんと補聴器のことで紙面がいっぱいになりましたので次回にしようと思います。
(2024年3月14日)
元ちゃんハウス ピアサポーター
米森直子
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