以前、NHKのがんフォーラムで繋がらせていただいた町永さんと、小松で再会出来ました。フォーラムでも元ちゃんハウスの取り組みを丁寧に伝えて頂いたのです。そんな元ちゃんハウスの事を知って下さる町永さんからFBでの投稿で、嬉しいお言葉を頂いたのでここに記させていただきます。
『先日の「こまつ認知症ほっとけんサミット」に参加して、さらにぜひお伝えしたいことがある。それはここでブース出店していた「元ちゃんハウス」の皆さんのことである。
元ちゃんハウスというのは、NPO法人のガンとむきあう会の取り組みなのだが、実はこの元ちゃんハウスの皆さんとは、私が関わる「がんフォーラム」で、以前ご一緒している。
その折にお世話になった元ちゃんハウス理事長の西村詠子さんや、また、ステージ4の大腸がんと共に生きる花岡修子さんは、FBではハナオがんインストラクターというコードネームの現役の水泳インストラクターなのである。そうした皆さんとまたお会いできた。力をもらったのである。
元ちゃんハウスのブースは「ガンとむきあう会」の人々が総出で、自分たちのオリジナルブレンドのコーヒーを提供したりでとにかくみんなパワフル、そして底抜けに明るい。涙涙の日々を過ごしてきた人々が、だからこその繋がりの中でこんなふうに甲斐甲斐しく賑やかに笑い合いながら立ち働いている。これはこのサミットの「誰もが安心の社会」を具現しているのである。
そもそも、この「認知症ほっとけんサミット」に、こうしてがんと生きる人々が一緒に出店しているのがいいなあ。
認知症と生きる人の集いもガンと生きる人の集いも、別々ではなく一緒に開く。それが共に生きる地域社会のあたりまえなのである。そうした地域社会のあたりまえを榊原千秋さんは、創り出している。
元ちゃんハウスのブースに、トンボのワイヤーアートが置かれていた。手作り感のあるとても魅力的な針金細工のトンぽである。そこには、「トンボは前にしか進めません。困難なことがあっても立ち向かっていけるよう」とあった。そう、悲しいこと、つらいことがあっても、ひたすら前を見て進む。そのために私たちはここにいる、そんな思いを込めた当事者からのメッセージなのだろう。
この会場もまた女性が多い。地域のこうした集まりはほとんどが女性だ。それは生活感からの発想が推進力となっているから、とは言われているのだが、それなら男性だって生活者なのにな。どうしてだろう。
いや、これは女だから男だからということではなく、社会の類型の変化なのだ。これまでの経済優位の社会は、「大きくて強くて早い」を旗印に突進する建築型社会だった。
これからの社会は、「小さくても弱くてもゆっくりでもいい」とする社会であり、それははぐくみいつくしむ社会への転換なのである。
別の言い方をすれば、ハビング(having・所有する富)の社会から、ビーイング(being・つながりの幸福)の社会へ。
目指す社会の姿は、認知症であろうとガンであろうと、そうでない人であろうと、それは同じなのである。
「弱さの公開」ができる社会が、いちばん勁い(つよい)社会。
あの笑顔の女性たちが、いちばん、強い(たぶん)。』
こんなに素敵な記事に書いて下さって、とても嬉しくありがたく感激でした。ただただ、元ちゃんハウスという、がんとむきあわれている方々の場を作ることを続けているのです。そして、ビーイング(being)は私達の活動のコンセプトです。改めて支えてくれる大切な仲間と元ちゃんハウスの場に来てくれる患者さんたち、町永さんはじめ、応援してくださる皆さまに感謝します。
是非、町永さんに生の元ちゃんハウスにお越しいただきたいです。
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