看護師の〝あんやと〟 日記  〜その13〜

元ちゃんハウス看護師毛利葉月 元ちゃんハウス日記

元ちゃんハウスへのハードル?

元ちゃんハウスに来られた患者さんやご家族からよくお聞きするお話があります。それは、

前から元ちゃんハウスのことは知っていたが、勇気が出ずなかなか来ることができなかった。

ハードルが高く感じていた。

ということです。
元ちゃんハウスではどんなことをしているか、元ちゃんハウスにはどんなスタッフがいるかを、ホームページやこのスタッフの日記を通じて知っていただくことで、少しでもハードルが下がればと思っています。元ちゃんハウスに対してハードルに感じていることがあれば、何でも教えてください!

日本人は、他人に困りごとや気持ちを「相談」することが苦手、と言われています。私はアメリカのドラマにどハマリした時期があるのですが、アメリカドラマの中では、家庭のいざこざやちょっとした心配ごとでも、気軽にカウンセリングに行く!という場面がしょっちゅうあります。ドラマを見ながら、相談の敷居が低いんだなーと思っていました。

患者さんやご家族とのお話を振り返ると、お話の途中で「長くなりそうだけど、お時間は大丈夫ですか?」と私のことを気遣ってくれる方が多いです。きっと病院で、時間に追われていそうな医療従事者と接したり、待ち時間に翻弄されたりした経験から気遣ってくださるのだと思います。そのような気遣いができる人ほど、「他人に迷惑をかけたくない。」「自分で解決しなければ。」という気持ちが強くて、そんなお気持ちもハードルの高さにつながっているのかなと思います。

最近の私は、「あれもこれもできていない!」となんだか妙に焦っていたことに気がつきました。
気がついたきっかけは、先日の交流会に参加された方のお悩みでした。「最近疲れやすい。」という話題で、みんなであれこれとおしゃべりした中で、4月だからでは?というお話になりました。私も4月特有の活気のある雰囲気に流されて、わけもなく焦っていたみたいです。

と、書きながら思い出したのが「時間的ランドマーク」という概念で、「新年や誕生日など特定の日を新しいスタートと見なす心理的な区切り」のことです。例えば、「ダイエット」の検索数は元日に急増するそうで、私にも思い当たる節がものすごーくあります(笑)。

「元ちゃんハウスにようやく来られた。」という言葉を4月に入ってから特によくお聞ききすると感じていました。新年度を迎えて「新しいことが始まった」という周囲の活気や雰囲気に触れたことが、元ちゃんハウスを訪れる一つの契機になった患者さんやご家族も多かったのかもしれません。ハードルを越える勇気に、新年度という時間的ランドマークが合わさった結果でしょうか。 (私のように)無意識に自分を追い込まず、時間的ランドマークを上手に活用して、新しいことを始めたいと思います。

私の2024年度の挑戦。前に挫折したぬか漬けを再始動しました(笑)!

(2024年4月25日)

看護師 毛利葉月

元ちゃんハウス 看護師
毛利葉月

コメント