理事長の〝ちゃべちゃべ〟 日記  〜その34〜

元ちゃんハウス日記
年頭のごあいさつ

あけましておめでとうございます。
新しい年を迎え、皆さまとこうしてご縁をつないでいられることに、心より感謝申し上げます。昨年も元ちゃんハウスの活動を支え、見守ってくださり、本当にありがとうございました。

振り返ると、昨年の11月、12月は忙しい日々でした。元ちゃん倶楽部やフラの発表会、山本基さんの個展、そしておやきづくりや9周年記念講演、今月の文化祭の準備などなど・・・まさに師走の名の通り、スタッフも走り回りながらの毎日でした。多くの方に足を運んでいただき、あたたかなお祝いの言葉をかけていただいたことは、日々の活動が報われるような思いで、胸がいっぱいになる時間でもありました。

またこの2年間は、WAM助成(独立行政法人福祉医療機構)をいただき、「がん共生まちづくり3.0」の事業を展開しています。地域の方々や、同じ思いで活動する他の団体の皆さんとつながり、元ちゃんハウスからさまざまな発信が出来ることは、法人としての大きな学びであり、財産になることと思っています。

一方で、元ちゃんハウスの日常に立ち返ったとき、ご利用者お一人おひとりに、これまで以上に丁寧に向き合えていただろうか、と自問する気持ちもあります。活動が広がるほど、足元を見失わないことの大切さを改めて感じています。今年はプログラムも見直し、これまで以上に、日々の活動を愚直に、誠実に積み重ねていきたいと思っています。

2026年は、丙午(ひのえうま)の年です。

丙午は「火」のエネルギーが強く、情熱や行動力、変革を象徴する年といわれています。停滞していた物事が動き出し、これまで温めてきた思いや準備が、表に現れやすい一年になるのかもしれません。その一方で、エネルギーが強い分、意見の対立や衝突が起こりやすい年でもあるそうです。だからこそ、正しさを主張しすぎるのではなく、立ち止まって耳を傾け合い、対話を大切にすることが、より一層求められるのだと思います。

私たちの活動も同じです。恐れずに一歩踏み出す勇気を持ちながらも、急がず、一人ひとりの声に寄り添うこと。その積み重ねが、誰かの安心や希望につながると信じています。

おかげさまで元ちゃんハウスは、今年10周年を迎えます。「お祝いに行くよ」と声をかけてくださる方もおられ、何か楽しい節目の時間を皆さんと共有できたらと、今から想像して少しわくわくしています。
時々、「頑張っているね」と言っていただくこともありますが、それは一緒に活動してくれる仲間、支えてくださる皆さま、そして足を運んでくださる患者さんやご家族がいてこその言葉です。

初心忘るべからず。
これからも当事者第一の姿勢を大切に、真摯に活動を続けてまいります。本年も、皆さまと共に考え、共に歩んでいける一年となりますように。
どうぞ変わらぬご支援とご参加を、よろしくお願い申し上げます。

(2025年1月1日)

元ちゃんハウス西村詠子理事長

元ちゃんハウス 理事長
西村詠子