こんにちは。
先日、朝日新聞の「ひと」の欄と「REライフ」に掲載させてただき元ちゃんハウスにも反響がありました。いろいろな場所で、相談支援、料理教室が広がることを願います。
さて、春の訪れが日ごとに感じられるようになりましたね。4月の料理教室では「春野菜をたっぷり味わおう」をテーマに、旬の山菜を取り入れたメニューをご紹介しました。
この時期石川でとれる山菜といえば、「こごみ」。アクが少なく食べやすいため、人気の山菜です。
今年も例年通りこごみを狙って、西村理事長を誘って一緒に山菜採りに出かけました。
ところが、予想以上に山にはまだ雪が多く、林道は真っ白。そういえば、地元のスキー場がまだ営業しているというニュースを聞いたような。
そこで予定を変更し、「ふきのとう」や「つくし」を採ることに。春の息吹を感じながら、山の澄んだ空気の中で約2時間、無心で山菜を探しました。
料理教室では、ふきのとうをかき揚げにして苦みを和らげ、つくしは富山のホタルイカと合わせて酢の物に仕立てました。どちらも春らしい味わいで、参加された皆さんにも好評でした。何度もお代わりをする人が続出でした。
つくしははかまを丁寧にとるのが大変なのですが、そこは料理教室の前に元ちゃんハウスのスタッフが丁寧にとってくれました(感謝!)。

料理教室の様子を詳しく知りたい方はこちらからどうぞ↓
そして、春の便りはもうひとつ。
4月13日、2024年1月の能登半島地震や9月の豪雨を受けて設けられていた能登で最後の避難所が閉鎖されました。
私が能登へ足を運び続けているのは、災害関連死の予防および健康被害の防止を図ることで、能登の人たちが望む生活を少しでも早く取り戻してほしいと願っているからです。
能登を訪れた際、友人から「かじめ」という海藻をお土産にいただきました。
これは日本海沿岸の限られた地域でしか採れない貴重な海藻で、波の荒い岩場に自生しているため、直接の採取が難しいことで知られています。
子どもの頃、珠洲の親戚と早朝に浜へ行き、流れ着いたかじめを拾った思い出がよみがえりました。
かじめは、かす汁がおすすめです。
生かじめを千切りにし、椀に入れそこに用意したアツアツの粕汁を注ぐと、かじめは鮮やかな緑色に変わり、とろみが出ます。

昨年は地震の影響で収穫できなかったかじめも、今年は無事に採れたそうです。自然の力強さ、そして少しずつ日常を取り戻していく人々の姿に、深く胸を打たれました。
自然はときに厳しく、ときに優しく、変わらずその営みを続けています。能登の海が再び恵みをもたらしてくれたように、人の暮らしもまた、静かに、そして力強く前に進んでいける。
私もできることを続けながら、そんな春の力を皆さんと分かち合っていきたいと思っています。

(2025年4月17日)

元ちゃんハウス 管理栄養士
櫻井千佳
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